こんにちは。デバイスソフトウエア開発部の斎藤です。
この度LinuCレベル1を受験して合格することができたので、自分自身の振り返りも兼ねて学習の所感などを発信したいと思います。
受験を考えている方やLinuxの勉強に興味がある方など、ぜひご一読ください!
はじめに
私の経験
- 4年制大学 工学部卒(電子工学専攻)
- 新卒2年目(エッジAIシステム開発・iosアプリケーション開発)
- 入社前のLinux知識は、フォルダ/ファイル操作などの基本中の基本を知っているくらい
LinuCとは
仮想環境を含むLinuxシステムの基本操作とシステム管理が行える技術者を認定する試験です。
以下の知識と技術を持つことの裏付けになります(LinuC公式サイトより)
- 仮想マシンとコンテナを含むLinuxサーバーの操作と運用・管理ができる。
- クラウドのセキュリティを理解し、安全に運用できる。
- オープンソースの文化を理解し、業務に活用できる。
似た試験に、国際標準資格である「LPIC」という資格試験もあるのですが、私は日本市場に最適化された資格であるLinuCを受験しました。
LinuCレベル1を取得するためには「101試験」と「102試験」という2つの資格に合格する必要があり、それぞれ以下の内容を学習する必要があります。
- 101試験:基本的なインストール手順、システム管理、ファイル管理、GNU/Unixコマンドについて
- 102試験:ネットワーク設定、セキュリティ管理、システムのメンテナンス、シェルスクリプトについて
学習について
学習方法はいたってシンプルで、「参考書を一通り読む」→「説明が腑に落ちないときは実際にコマンドを実行する」→「問題集を解く」→「正解率が低かった分野を中心に復習する」を繰り返していました。また、設定ファイルのパス名など記述で問われる可能性のある部分は、単語帳アプリに入力して隙間時間に眺めていました。
参考書は、LPI-Japan認定教材である「Linux教科書 LinuCレベル1」「スピードマスター問題集」を使用しました。
朝30分の学習をトータル半年ほど行い、総学習時間は約70時間です。
学習時に自分なりに工夫した点が2つあるので紹介します!
- 学習の早い段階で、ルート以下のディレクトリ階層や各ディレクトリの役割をつかむ
→例えば「/etcディレクトリはシステム全体の設定ファイルを管理する場所である」と理解していれば「syslogコマンドはシステム全体のログ管理を行うコマンドだから、設定ファイルは/etc以下のsyslog.confだろう」など、コマンド実行時に参照される設定ファイルなどの場所が感覚でわかるようになってきます。
これにより、コマンドとファイル名が異なる例外的なケースだけを覚えれば済むため、暗記量を減らすことができます!
- コマンドの意味を調べる
→「tar」など、名前が短くてぱっと見何をするか想像つかないコマンドに関しては、なんの略なのか意味を調べて理解するようにしました。
ちなみにtarは「tape archive」の略で、ファイルを一つのアーカイブファイルにまとめるというコマンドです。試験を終えた今も意味が頭に残っているので、一見遠回りな学習方法に思えるかもしれませんが試す価値アリです!
試験当日
CBT方式のため、テストセンターに行き受験しました。101,102試験ともに約60問あるのですが、時間も90分としっかりあるため余裕をもって解くことができました。
受験前に「荷物を預ける」「ポケットに何も入っていないことを確認する」「写真撮影を行う」など複数の作業があり、また土日はかなり混んでいたので、時間に余裕をもってテストセンターに向かうことをおすすめします。
もし受けられなかったら受験料払い損ですからね…
また、回答終了後にその場で合格かどうかがわかるので、発表までモヤモヤすることがなくてありがたかったです。
所感
まずは無事合格できてとてもうれしかったです!
合格自体もうれしいのですが、「朝に少しでも勉強する」という習慣を社会人になってからつけることができたのが一番の収穫かなと思っています。
また、合格で終わりではなく実務で役立つ知識にするために「参考書に載っているコマンドを自分で引数を変えて実行してみる」など、丸暗記ではなく考えながら学習することが大切だと感じました。
学習を進めるうちに、実務でのVim操作が速くなったり、「このコマンドラインは長いからエイリアスを設定しよう」など考えられるようになり、できることが徐々に増えていきました。
その結果、作業効率が向上し、学習のモチベーションにもつながりました。
おわりに
今回はLinuxの資格であるLinuCレベル1受験の所感などをまとめました。
Linuxの基礎を体系的に学ぶ良いきっかけになりますので、Linux操作が必要になるたびにコマンド調査に時間がかかってしまう方などは是非受験をお勧めします!
私もまだまだLinux初心者であることには変わりないので、レベル1の内容を忘れないよう復習しつつ、さらなるスキル向上を目指していきます。
今後はレベル2試験にも挑戦してみたいと考えていますので、合格した際はまた本ブログで報告させていただきます!
最後に、エコモットでは未来の常識を創るためエンジニアを募集しています。
気になった方はぜひ、下記の採用ページもご覧ください。