文章作成が苦手な私が克服のために取り組んでいること


こんにちは。

SJC共同開発推進室の菊池です。

突然ですが、エンジニアは理系出身者が多いイメージはありませんか?

そして、理系出身者の中には、文章を書くことに苦手意識を持っている人が多いと感じませんか?

私も文章作成に苦手意識を持つ理系出身エンジニアの一人です。

ですが、エンジニアにとって文章作成は、避けては通れない非常に重要なものなのです。

今回は、私自身の経験も踏まえながら、文章を書くことへの苦手意識を克服するために実践していることをお話ししたいと思います。

エンジニアの文章作成業務

まず、エンジニアの業務の中で、文章作成が必要な文書について挙げてみます。

  • 要件定義書・設計書・テスト仕様書
  • 客先説明資料・議事録・報告書
  • 取扱説明書・運用手順書・契約書・計画書

どれもこれも、プロジェクトを進めていく上で欠かせない文書です。(おそらくまだまだ存在します…)

また、上位の役職に就く人ほど、文章を書く業務が多くなるイメージがありますね。

私が書いてしまう典型的なダメ文章

私は上位の役職ではありませんが、業務では文章作成が必要な場面が多々あります。

ただ、正直に言うと文章作成に苦手意識があります。これまで文章を書く機会を避けてきたため、いざ文章を書くとうまくいかないことが多いんです。

例えば、とあるシステムの要件定義書に記載する「システムの概要・目的」を書くとします。私は以下のような文章を書いてしまいます。

設備に異常が発生した時に、PC・スマホから機械設備を遠隔操作できて、事務所や出先から現地への移動時間を削減することができ、トラブル対応時間を短縮できるシステム

いかがでしょうか?

なんとなく意味は分かるけど、読みづらいですよね。

冷静に見返してみると、問題点だらけです。

  • 「〜できて、~でき」といった冗長な表現が多い
  • そもそも「誰が使うのか」が抜けている
  • 一文に複数の内容が詰め込まれているなど

このような文章だと、読み手(この場合はお客様)は「結局どんなシステムなのか?」と疑問を持たれてしまいますよね。

疑問を持たれたまま、最悪の場合「ふーん、そうなんだ」で終わってしまうケースもあります。

そうすると、認識がずれたまま開発が進んでしまい、後々「作ってみたら、そうじゃないんだけど…」という事態に陥ってしまうことも….

改善のために実践していること

こうした経験を重ねるうちに、文章作成がうまくできずに苦手意識が強くなり、それがさらに文章作成を困難にするという負のスパイラルに陥っていました。
この状況を打破するため、まずは文章をうまく書けるようにしよう!と以下を実践しています。

①5W1Hを意識する

「何を・誰が・いつ・どこで・なぜ・どのように」の5W1Hの型に当てはめていくと、すんなりと文章が完成することがあります。

先ほどの悪い例を5W1Hで整理すると、以下のようになります。

  • 誰が(Who): (明示されていない)
  • 何を(What): 機械設備を
  • なぜ(Why): トラブル対応時間短縮のため
  • どのように(How): PC・スマホの操作画面から遠隔操作
  • いつ(When): 設備に異常が発生した時
  • どこで(Where): 事務所や出先から

特に5W1Hを整理すると、「誰が」の主語が抜けていることに気づけます。

例えば、この例文の場合は「設備管理者」が該当するでしょう。

5W1Hを意識して書き直すと、以下のようになります。

設備管理者が、設備の異常発生時に、事務所や出先から、PC・スマホで機械設備を遠隔操作することで、トラブル対応時間を短縮できるシステム

主語が明確になり、さらに冗長表現(「〜できて、〜でき、〜可能となり」)がなくなったことで、読みやすくなりました。

私の場合、主語が抜けることが非常に多いので、5W1Hを意識することで抜けを防止するよう心掛けています。

②一文一義を心がける

先ほどの5W1Hの分析で明確になった文章を、さらに一文一義を使って整理すると、

  • 設備管理者は、機械設備を遠隔操作できる。
  • 遠隔操作は、事務所や出先からPC・スマホを使って行える。
  • その結果、トラブル対応時間を短縮できる。

のように分割できます。

(実際の要件定義書では、ここまで端的にする必要はないと思いますが、原則を理解するための例として挙げています。)

この原則を意識してから、冗長な文章が端的になることを実感し始めています。

③文章を書く機会を増やす

最後はとにかく書くということ。反復練習は欠かせないですよね。

特に私の場合は、「文章は適当でも、口頭で伝えればなんとかなる」という考えが強く、文章を書く機会が少なくなっていました。

口頭で伝えるほうが当然早く伝えることができるため、そのほうがいいこともありますが、

時と場合を見て、あえて文章に書き起こして伝えるという手段をとることで、書く機会を増やすというのも一つの手です。

今まで避けてきた文章作成の埋め合わせとして、意識的に書く機会を増やしています。

まとめ

いかがだったでしょうか。

冒頭でもお伝えしましたが、エンジニアにとって、文章作成は避けては通れない非常に重要なものです。
文章を書くのが苦手だな…という人も、今のうちに苦手意識をなくすための対策を講じておくことをお勧めします!

最後に

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