こんにちは! デバイスソフトウエア開発部の平尾です。 皆様は道路の「ひび割れ」について、じっくりと考えたことはあるでしょうか? 歩いているときや車で走行しているとき必ず目にするものではありますが、あまり気に留めずに通り過ぎてしまう方が多いのではないでしょうか。私も「Miruroad(ミルロード)」の開発に携わるまでは、その深刻さをあまり気に留めていませんでした。 実は、ひび割れは単なる「見た目の劣化」ではありません。放置すると、以下のような事態に陥ってしまうのです。 →ひび割れが発生 → 雨水が浸入し路盤以下の層が損傷 → 表面だけを修繕(表層等切削オーバーレイ)しても早期劣化 → 路盤からの打換え措置が必要(費用増大)
このように、ひび割れは早期発見と適切な診断が不可欠ですが、広大な道路網を全量目視で点検するには膨大なコストと人員を要します。 そこで誕生したのが、走行しながら容易にひび割れ箇所を特定できる道路劣化AI 監視ソリューション『Miruroad(ミルロード)』です。 「Miruroad(ミルロード)」の概要については下記の記事でも紹介しているので、合わせてご確認ください! 日々の走行を価値ある道路データに!エッジAIで道路を可視化するMiruroad 走行するだけでAIが「道路の穴」を自動マッピング!Miruroadのポットホール検知機能とは? 本記事では、Miruroadの「ひび割れ診断機能」についてご紹介させていただきます。
機能紹介
2026年8月現在、Miruroadにはひび割れに関して2つの大きな機能があります。
- カレンダーマップ機能
- 20m毎にひび割れ率を算出し表示しています。ひび割れ率によって区間を色分けしているため視認性が高いです。
- 一定のひび割れ率のみをフィルタリングし表示することが可能です。
- レポート出力機能
- 任意の区間を選択し、その区間の「ひび割れ率」、「ひび割れ率に対応した区分(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ)」、「IRI」などをまとめて帳票出力することが可能です。
- 画像を添付した帳票出力も可能です。
これらの機能について紹介したいと思います!
ひび割れ率とは&ひび割れ率の算出方法
機能紹介する前にMiruroadがひび割れ率をどのように算出しているのかについて解説します。
システムの内部では、車載カメラの映像から「① AIがリアルタイムでひび割れを検知する」→「② 検知したデータからひび割れ率を計算する」というステップを踏んでいます。
では、この「ひび割れ率」はどのように計算されているのでしょうか? Miruroadでは、舗装路面における測定方法の一つである「スケッチによる方法」を模したロジックを採用しています。
本来、この「スケッチによる方法」を人の手で行う場合は、以下のような非常に手間のかかる作業が必要です。
- 路面上のひび割れにチョークでマーキング
- 路面上に0.5mごとのます枠を設置
- センターライン側レーンマークの内側から路肩側レーンマークの内側まで、各ます目のひび割れ状況を撮影記録
手作業では過酷な工程ですが、Miruroadならすべて自動で完結します。
ドライブレコーダーで取得した映像から、AIがリアルタイムでひび割れを自動検出。システム内部でひび割れ率算出ロジックを実行します。
日常のパトロール走行をそのまま点検業務に置き換えることができるため、人的ミスの排除はもちろん、作業時間やコストの大幅な削減を可能にします。
カレンダーマップによるひび割れ確認
AIが算出したひび割れ率を、20mごとの区間で色分け表示します。一目でひび割れ率の高い区間かどうかの判別が可能です。
青色:ひび割れ率20%未満の道路 オレンジ色:ひび割れ率20%以上40%未満の道路 赤色:ひび割れ率40%以上の道路 また、特定のひび割れ率の区間だけを抽出するフィルタリング機能も備えており、該当区間の実際の画像を即座に確認することもできます。 これにより現場に行かなくても、路面の詳細状況を把握できるという大きなメリットが生まれます。
他にも、地図上の調べたい地点を指定するだけで、その場所の画像を即座に確認することができます。 表示されている画像は、地図上のカメラアイコンがある場所です。 
レポート出力機能
もう1つの機能は「レポート出力機能」です。この機能は始点、終点を選択し、その区間のひび割れ率や点検年月などの情報をCSV形式でダウンロードすることができます。 操作方法を見てみましょう。 ①カレンダーマップから「ひび割れ」タブをクリック ②「レポート出力」ボタンを押下し「CSV形式」を選択
③地図から始点、終点をそれぞれ選択 ④レポート出力をしますか?と表示されるので「OK」ボタンをクリックします
⑤無事CSVファイルがダウンロードされました!中身は以下のようになっています!
他にも画像形式でレポート出力することも可能です!

まとめ
いかがでしょうか。 今回は、「ひび割れ診断機能」についてご紹介させていただきましたが他にも便利な機能が多くございます。今後も紹介記事を発信していきますので、どうぞお楽しみに!
参考
- 国土交通省「舗装点検要領 」
- https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/yobohozen/tenken/yobo7_11.pdf
- 国土交通省「舗装点検技術の評価方法 参考-2」
- https://www.mlit.go.jp/common/001267619.pdf

